金森合金は、石川県金沢市に本社を置く老舗の鋳物会社で、1714年に創業し、300年以上の歴史を有します。起源は1611年(慶長16年)にさかのぼり、加賀藩の二代目藩主・前田利長が全国から招集した「御鋳物師七人衆」の一人として始まっており、豊臣の時代から考えると400年以上は続いていることとなります。
創業時の屋号は「釜八」で、鋳物商として事業を開始し、現在も伝統的な砂型鋳造技術を用いて産業用機械部品、建築部品、日用品、美術工芸品、さらにはロケット関連部品素材も製造をしています。江戸時代から今日まで受け継がれてきた技術は、時代に応じて必要とされるものにカタチを変え、強度のある素材へと精錬を続けています。
例えばロケット部品素材を供給する工業の分野から、ライフスタイル分野まで同社の製品は多岐にわたり、「針のない剣山 ®︎」は銅イオンの抗菌効果により水の腐食を防ぎ、花の命を約1.5倍長持ちさせます。
今回の研究会では、長い歴史と伝統技術を活かしながらも、現代の産業ニーズに応える製品開発と環境に配慮した製造プロセスを実践している金森合金の不易流行について学びました。