鈴木氏は2007年、貧困、差別・偏見、環境問題等の社会問題を解決する「ソーシャルビジネス」に特化した企業として、同社を創業。現在、13カ国48社/事業で構成される共同体となり、共有資本を通じて社会インパクトを創出するエコシステムを展開されています。
同社は「カンパニオ」という仕組みをとり、共同体各社の売上の1%が新しい起業家へ創業資金として援助される形を採用しています。また売上のもう1%は緊急支援や助成活動などビジネスで解決できない領域に対する共有資本として活用されます。このような各事業体が支え合い、失敗した人が立ち上がれる仕組みは、「古くて新しい資本主義」とも呼ばれ、事業の多様性や持続性にも繋がります。
また企業全体の中で、権限が偏重しない組織づくりを目指し、各企業体のトップの承認がない限り経営指針に関わる意思決定を行うことはできません。こういった画期的な組織で、事業を「小さく初めて大きく育てる」かつスピード感を持ったグローバル展開を実現されています。
同社の事業は多岐に渡りますが、その中でも特筆すべきは、「クラファン型ふるさと納税」。返礼品競争からの脱却を目指し、集めた資金の使途を見える化する試みは、全国で注目を集めています。本日は、今まで培ってきた新たな社会を共創するエコシステムについてお伺いし、ソーシャルビジネスと地方創生の関りについて考える勉強会となりました。