龍名館は、1899年に神田駿河台で創業。大正12年の関東大震災で営業していた全店を焼失。昭和20年には第2次世界大戦の空襲にて一部の店舗が焼失しましたが、関東大震災直後、お客様の支援により再建し、昭和50年には、木造旅館であった旅館龍名館本店をビルに建て替えられています。
本日のお話で印象的だった点は、ファミリービジネスしてのコミュニケーションがきめ細かく行われていることです。同社は、裕章専務の叔父が社長、父が会長という組織体制ですが、権限のバランスをうまくとり、家族だからこそ話しにくいことこそ、しっかりと話し合いの場を設けるようにされているとのことです。
また経営の舵取りにおいてもバランス感覚に優れ、自然災害リスクを想定し、「関東圏以外のエリアには拡大しない」「不動産ビジネスを取り入れた事業ポートフォリオの構築」など抜かりがありません。ブランド構築については龍名館の世界観やサービスからも分かるように、洗練された接客サービスが強いブランドになっています。
創業から120年が経過した今、環境にも配慮されホテル業で国内初のSBT(Science Based Targets)認定を取得されました。また積極的にITツールを導入するなどして改革を進められ新しい試みに積極的にチャレンジする龍名館の今後にも目が離せません。