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2月28日の100年経営研究機構は静岡県の長寿企業である株式会社左京の4代目望月琢矢さんにご登壇いただきました。

お知らせ
2023/03/13
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株式会社左京は、1923年雛道具の金具業として創業。現在は雛人形の着物デザイン・縫製を行う工房です。雛人形の市場は20年で規模が半減している縮小市場。時代の流れに反し後継者の琢矢さんが同社の販売戦略に携わってから、売上は250%アップしています。好業績の背景には、「伝統工芸×DX」があります。これまでは作り手が値段をつけることが難しかった業界で、SNSを活用した直販のweb販売を開始。価格はほぼ倍近くになりましたが、利益率も上昇しています。

好業績の要因は、デザイン性や高級感にこだわったブランディング戦略にあります。現代のライフスタイルに合わせたコンパクトな製品。「淡い色味が好まれるが、安価に見えないよう、パステルカラーで素材とうまく組み合わせ、高級感の演出を工夫している」と琢矢さんは話します。

今後は「外国で流行させて日本へ逆輸入させたい」とのこと。海外向けにフィギアやインテリアとして、伝統工芸品をアートとして売り出し、日本文化が世界で評価されることを目指されています。昔からの気質が残る商慣習の改善や、感性が磨かれた顧客が求めるデザインを重視するなど攻めの経営。拡大路線はとらず、着実に事業継承を行うといった守りの経営。100年企業の「承継」と「変化」の実践を学びとる貴重な勉強会となりました。

オンラインイベント開催風景1

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