石川氏は日本政策金融公庫の会社員の経験を経て、家業を承継されました。
家業への入社当初は、赤字企業のうえコロナ禍の到来、社員の反発など大変な逆境の中だったそうです。
しかし本音で社員とぶつかりながら、会社になかった理念やビジョンも全社員と一から創出されてこられています。古参社員との軋轢を乗り越えて、トップダウンの社風から社員が自主性を持って仕事に取り組める組織づくりに変革されていらっしゃるとのこと。
また缶に顧客価値を見出した新商品の開発で、赤字はストップ。V字回復を辿っています。
そのポイントはSNSの活用。BtoBからBtoCへ目線を落とし、エンドユーザーのニーズを直接調査されました。そこから生まれたアイデアを基に、新商品の開発を続けていらっしゃいます。
さらにエンドユーザーの声を社員に積極的に届けるなどして、社員のモチベーションのアップも図り、今では経営者としての悩みもSNSを通じた経営者の会の仲間と共有されていらっしゃるとのこと。
一番印象に残ったお話は、今後の事業承継への展望について。
これまでのように一族経営を前提とするのではなく、誰が社長になっても自走していける組織づくりを目指したいと。自分より優秀な人がいれば、その人が経営者になればいい。
そんなチャンスがあり魅力のある会社を目標に、経営努力を続けていきたいとのお話でした。
今回の勉強会は、時代の流れに沿った企業の変化のあり方として、大変学びとなった勉強会でした。